もはや他人事ではない水災被害。

七月の初旬にあった西日本大豪雨の災害。

被災された方々には心からお悔やみ申し上げます。

最初は私自身も、大雨程度で考えていたのですが、情報が明らかになるに

つれ、その災害の程度が通常とは全く違うことがわかってきました。

皆さんも、多分気づいていらっしゃると思いますが、ここ何年か日本の気象

状況がおかしいです。

何年か前から「ゲリラ豪雨」なる気象現象が話されたと思えば、今回のような

大雨被害。

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テレビからは何度も「20年に一度」「50年に一度」の大雨、暑さなどが

話題に上がっております。

地球温暖化の影響は確実に出てきているようです。

それこそ、もはや大雨による水害被害は他人事でなくなってきております。

平成25年度の大雨による床上、床下浸水などによる水害の被害は、平成25年度で

4100億円以上になっているのです。

ゲリラ豪雨や西日本豪雨による水害など近年の集中豪雨による水害は、増加の

一途をたどっており、消費者の方々も浸水被害の実態について検証すると、水災

被害に対する保険などについて深く考えることになります。

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火災保険はオプションもしっかり把握しよう!

水害に対しての補償は、火災保険での対応になりますが、基本的には台風や暴風雨、

豪雨などによる洪水や高潮、土砂崩れの被害が、補償の対象となっています。

しかし、集中豪雨(ゲリラ豪雨)や台風などで発生する水害(水災)に関しては、火災

保険のタイプによって、補償されない商品があったりします。

これは被害の原因が、空から降ってくる雨や風が原因なのか、川の氾濫や増水が原因

なのかによって補償する範囲が違ってくるからなのです。

これらのパターンは火災保険に基本契約で補償してくれるものと、オプションで補償

を加えるものとがあるので支払いの要件をしっかり確認する必要があります。

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火災保険の浸水被害時における一般的な支払い要件

火災保険での浸水被害における支払い基準は、契約する保険商品や保険会社によって

異なってまいりますが、一般的には、建物または家財それぞれの時価の30%以上の損害、

床上浸水または地盤面から45cm超える浸水による損害が、火災保険の浸水被害に対する

支払い要件となっております。


雨漏りにおける火災保険の支払い要件

台風や急な豪雨などによって生じる雨漏りで、家の家具類や家電製品などが壊れてしまっ

たりする場合もありますね。

怖いのは、火災保険では基本、雨や雹もしくは砂塵(砂埃など)の吹込みや漏入による

損害が、支払いの対象になっていない場合が多いという事です。

雨漏りや吹き込みは一般的に、その原因が建物の老朽化であることが多く、事故性がない

という事で火災保険が適用できない場合が多いのです。

(10年未満の建物の場合は、転売など所有権の移転がされていなければ、住宅瑕疵担保保険
などによって対応できたりもします)


水害被害に対しての対策例

神奈川県も傾斜地が多く、河川も多いのでいつ水害被害にあうかわかりません。

まずは過去に洪水や浸水の被害がないかなどを調べてみましょう。

これは各自治体に「防災ハザードマップ」という過去にどんな災害があったのかという事が

詳細に記録された地図が用意されております。

横浜市などではインターネット上でも確認することができますので、ぜひ一度お調べに

なってみてください。

土砂や下水を含んだ汚泥が床下に浸水すると、その堆積された土砂やごみ等の処理に時間が

かかるため、不衛生になります。

そうすると、臭気を発したり病気の発生原因になってしまったりします。

特に木造住宅は読んで字のごとく木で作られているため、構造体である部分が水に濡れてし

まうと強度が落ち耐久性に影響が出るばかりか、家全体が歪んでしまって家に住み続ける事

自体出来なくなって今う事もあります。

ご自宅の計画をお勧めになる場合には、床上浸水の被害を低減させるために、ひな壇型の土地

をさがされたり、基礎の高さをあげて、家自体を高床にするなどの対策が有効です。

横浜市の場合アップダウンのある地域が多いので予防措置として、高台の物件を探されるのも

ひとつの案なのかもしれません。


地球温暖化防止対策については、これから全世界的に取り組んでいただかなければならない

問題ではありますが、すぐに効果が出るような状況ではありません。

そうなると、今後も集中豪雨や今までにないような大きな台風の発生などを想定した

家づくりでなければなりません。

水害対策にも専門的な見地からしっかりとした知識を持った専門家にご相談の必要があります。

浸水対策のことなら、ぜひアイズホームにお気軽にお問い合わせください。

家づくりの流れ-② 本体部 壁編②

前回の続きとなりますが、壁の仕様についてのお話になります。

前回では一番日本でポピュラーな壁の素材であるサイディングをあげました。

今回はサイディングもいいですが、シックで高級な外観が人気のモルタルの塗り壁

の仕様についてお話を差し上げたいと思います。

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塗り壁というと、古民家の土塀等の壁をイメージする方も多いかもしれません。

しかし、サイディングやタイルなど、他の外壁材と比較をしても、デザイン性が

高く、性能も良いので今でもかなりの人気があります。

また、こちらも職人さんが一つ一つ手作業で仕上げる壁なので、風合いがあり、

こちらもまた木質系サイディングと同じオンリーワンの味わいのある仕上がりに

なるのが魅力と言えるでしょう。

材質の違い

塗り壁は現在ではモルタル下地の上から仕上げ材を用いて仕上げる工法が主で、

あります。昔から使われている漆喰などは、現在も利用されており、鮮やかな

ホワイトカラーが人気のスイス漆喰などの商品などがあります。

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しかし、その利用は現在はメーカーが出している仕上げ材に比べればわずかと

言えるでしょう。

仕上げ材には様々なものがありアクリル樹脂系やエポキシ樹脂系、セラミック系

素材など、素材の開発は日進月歩で進んでおり、より割れにくかったり強度も

上がっています。


施工方法の違い

塗り壁の仕上げには、吹き付け、コテ、ローラーがあります。

現在一番多い仕上げは吹き付け出の仕上げとなりますでしょうか。

これはまずコストの問題があげられます。工期も早くなりますし、仕上げの模様も

種類が多くなるのも採用される要素の一つであります。

コテでの仕上げは昔から行われている工法です。

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職人の技術次第で様々な模様や風合いを出すことができますし、金属のコテ、木の

コテ、ゴム(樹脂)のコテ等、どのようなコテを利用するかによってその仕上がりも

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変わってきます。

ローラーによる仕上げは塗りムラを少なくすることができますし、特殊なローラーを

使用する事によって壁に凹凸を出すことができたりします。

ただし、厚さが必要となるので、工期は長くなります。


個人的にはユニプラルという商品やスイス漆喰をお勧めしております。

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どうしても仕上げ材に使う素材は、有機物系の化学物質になってしまいます。

シックハウスをなくしたい私としては、外壁とは言えども天然系の素材を使いたい

ですね。

漆喰は言うまでもなくユニプラルという商品はガラス質の骨材を主成分とする天然

無機素材でできているので、腐食、劣化が少なく、環境にも優しい製品です


メンテナンスコスト

塗り壁のメンテナンスは10年毎をサイクルに考えてゆきましょう。

デザインなどにもよりますが、職人の腕により表面に凹凸が出ることによって、汚れ

がその部分にたまりやすいデメリットがあります。

その分、他の外壁に比べてコストが高くなる傾向にあります。

また、最近多い地震などで壁にクラックが生じる場合もあります。

仕上げ材には、「可とう性」が高いものを利用して、なるべくクラックが生じないよう


心がけたほうがよろしいでしょう。


可とう性とは?

下地のひび割れについて仕上げ材が追従する性質を言います。かいつまんでいえば

仕上げ材がひび割れを覆うように動いてくれる性質の事を言うのです。

可とう性が高いとひび割れが起きても仕上げ材がその部分覆うように動くのでひび割れが

外側に出ないようになります。


この様に、外壁ひとつとってみてもこれだけの量とこれだけの情報があります。

弊社では塗り壁を基本仕様の一つに入れ、技術の確かな職人が多数多数おります。

塗り壁はその商品も、技術も、しっかり相談できるアイズホームへぜひご相談ください‼


家づくりの流れ-② 本体部 壁編

更新が空いてしまいました。

現場のせいにしてはいけませんが、自分の中でしっかり整理整頓ができていないと

こういうことが起きます。(^^;)

さて今回は本体部の 壁編になります。

家の外観には目に見える部分として、この壁の仕上げが大きくものを言いますね。

現在の建築様式ではどのような壁の仕上げがあるのかをあげてゆきたいと思います。


1. サイディング
サイディングとは、耐水・耐天候性に富む下見板のことをさします。

材料によって窯業系サイディング、金属サイディング、木質系サイディングの3つに

分けられますが、主に多いのは窯業系サイディングがその8割以上を占めていると

言われております。窯業(ようぎょう)と読みます(^^)

名前の通り、主に粘土やケイ砂や石灰岩などを高熱処理(窯で)することにより、

造られております。 

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主要メーカーはパナソニック系のケイミュー、やニチハなどが有名です。

防火性能の高さや柄、作りの種類の豊富さが人気の理由として挙げられますし、カビ

の発生を防ぐ、通気構法などの施工が比較的容易であることも人気の理由となってい

ます。

機能面もすぐれており、光触媒の技術を応用して壁に汚れが付きにくくしている商品や

廉価版のサイディングでも親水性が高い商品が多数あり、壁が汚れても雨が降ると雨と

一緒に汚れを流してしまう機能などが備わったりしています。

デメリットしては、サイディングのつなぎ目に注入するシーリング(ゴム状の補強材。
防水加工に必要)

が劣化してくると、雨漏りの原因となります。

その他には表面の塗装が経年劣化によって、雨水が外壁に沁み込むようになってきたり、

染み込んだ雨水によって、変形したり、割れてきたりしてしまう等の欠点があります。

金属サイディングは屋根材に使われるガルバリウム鋼板などを壁材として利用します。

こちらはソリッドな感じが出てくるので、インダストリアルスタイルがお好きな方には

チョイスされています。

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そんな、金属サイディングのメリットは、芯材に断熱材が入っていたりするので、

断熱性が高いといわれます。

その他にも、金属系のサイディングでよく使われるガルバニウム鋼板は、屋根編でも上げ

たように非常に軽い事が特徴です。

この軽さは、地震の際に家の基礎や、柱などに負担をかけないわけです。

なので、例え地震が起きても、家に負担がかかりにくく、ヒビが入ったり落ちてきたり

しにく外壁材なわけです。又金属は水が浸透して凍結などによって破損したりするリスク

もないといえます。

デメリットとしては一番大きいのが金属の一番のネックである「サビ」です。

これは金属である以上避けては通れません。

ガルバリウム鋼板やアルミなどはもともとさびにくい素材ではありますが、絶対にサビない

金属ではありません。

なので二つ目のデメリットはメンテナンスが面倒という事でしょう。

特に加工をした時の切り口などはさびやすい傾向があるので、定期的なメンテナンスが必須

と考えてください。

ちょっとあててしまって、塗装が剥げてしまった部位も注意が必要です。
(結構デリケートです)

ただ、サビついては、メッキや塗装の技術・塗料の質が高くなっているので、サビの問題も

日進月歩で解消されてきていることも付け加えておきます。


木系サイディングはその名の通り、壁に天然木や合板を張り付け外壁として使用している

ものです。

当社のLA・VITAシリーズにも一部利用したりしています。

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見栄え的にも美しく、格調高く仕上がりますので、最近のデザイナーズ住宅などや注文建築では

かなり採用されています。

個人的にも木の好きな私は、ぜひ取り入れたいと考えておる商材であります。


木の特性として熱伝導率が低い為、外壁表面の温度が上がりにくく又その熱を通しません。

また木の表情が豊かで、目を楽しませる他、木特有の表情のやわらかさがやさしい雰囲気を

オンリーワンのもので創り上げてくれます。

出来ればぜひ採用していただきたい商品ですが...

デメリットとしては一番最初に挙げられるのはやはりお金です(^^;)

正直高いです。

私共の商品です一部アクセントウォールなどで使ったり、無垢材を使用しないで、窯業系

サイディングの木目柄をつかったりしますが...(^^;)

木自体が燃えやすく以前なら防火指定によって使えなかったりしましたが、現在はいろんな

方法があります。

ただその方法も別途費用が掛かったり、通常品よりも割高であったりするため、結局の

ところ費用は上がってしまいがちです。

もう一つのデメリットとしてはこれもやはりメンテナンスがかかるという事です。

現在は無垢材に塗布する塗料や、表面処理などの効果で木が水を吸いにくくするようにも

出来ますがもちろん100%ではなく、定期的なメンテナンスや再塗装などを行わなければ

なりません。

しかもそのサイクルは結構短く、私が知っているその効果が最長の塗料でも5年に一度は

再塗布を求められたりします。

木は水を吸うとまずはそったり曲がったりもしますし、最終的には腐ってしまいます。

また、その腐る過程で発生する木材腐朽菌(もくざいふきゅうきん)は、シロアリが大好

きな菌であり、外壁ばかりか建物本体を損傷させてしまう温床になってしまう事になります。

サイディングのほかに普及している壁の素材としてはモルタル吹付の壁もありますが

今回は長くなりましたので次回又つづってゆきたいと思います。